国を支える2つの柱 King and prime minister 2003 5 12

 国を治め、国を経営していくには、2つの柱が必要です。
ひとつは、国民にとって精神的な支柱となる存在です。
もうひとつは、実際に政府を運営していく存在です。
 大統領制を採用した場合、
大統領は、国民の精神的な支柱の役割と、
政府を運営していく役割と、2つの役割を背負うことになります。
 しかし、大統領といっても人間です。
この2つの役割をいつも演じることは辛いでしょう。
 だから、大統領の下に首相をおいて、通常は、
大統領は、国民の精神的な支柱の役割をすることに専念し、
実際の政府の運営や実務的なことは、首相にやらせればよいのです。
国家が危機の時は、この2つの役割を大統領がやればよいのです。
 そういう点で、国王と首相の制度は、役割分担しているので、
シンプルな統治形態とも言えます。
 しかし、この場合も、国王が精神的な支柱の役割を十分に果たせないと、
首相が精神的な支柱の役割までも背負うことになりますので、
国王は、国民の精神的支柱であるという自覚をもって行動すべきです。
国王は、国民に対して、高い「徳」でもって、高い「気品」でもって接するべきです。
また、ある程度、神秘性を持つことも必要です。
 あまり国民に対して、私生活を露出するのは正しくありません。
国王が、国民に対して、あらゆる面で優れていれば、
国民からは英雄と慕われ、
国民に対して、私生活を公開しても、
国民との距離が近くなり、プラスとなります。
 しかし、人間的な能力において国民と変わらないなら、
国王が私生活を露出すると、国民は、国王に平凡性を感じて、
国王の権威が落ちます。
 国王が人間的な能力において平凡であるならば、
ある程度、神秘性を持った方が、国王の権威は上昇するのです。

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